シェイクスピア「お気に召すまま」

文庫裏に書いてあるあらすじは本当にほんの導入でしかないような
とても複雑な話なのだが、要するに頭のいいロザリンドが自分とみんなを幸せにする話。


"夏の夜の夢"のように妖精や何かのファンタジーな要素は登場しなくて、
ほとんどロザリンドの機知のみがすべてを然るべきところへ運ぶ。
頭や口が回るだけでもそれはそれで感心させられてしまうが、
(特にシルヴィアスとフィービが登場して三角関係気味になってからの運びが絶妙すぎる)
自分の幸せとみんなの幸せを同時に成立させられるような嘘をつけるのがまた素敵だ。

お気に召すまま (新潮文庫)

お気に召すまま (新潮文庫)