森博嗣「今はもうない」

S&Mシリーズ第8弾.
これまでのシリーズとは違って,ある人物の1人称でストーリーが語られる.


いつもいつも騙されてばかりなのだが
今作ではこれまで以上に,何もかもにすっかり騙された.
途中でおや,と思う部分があったにもかかわらず,
まさかアレがアレだとは微塵も予想できなかった.
文庫版裏表紙の「S&Mシリーズナンバーワンに挙げる声も多い」
という文句にも十分納得できる.
シリーズを順番に読んできてよかった.


ところで森博嗣の小説では
車を運転する描写がとても魅力的であることに気付いた.
もはやMT車どころかATでも全然運転できる気がしないが,
これから先の人生で
また車に乗って生活することがあってもいいかな,と思った.

今はもうない (講談社文庫)

今はもうない (講談社文庫)