シェイクスピア「リア王」

"リア王"はたしか小学校の道徳の教科書なんかにも載っていて、
教科書では
「王様はいちばん下の娘と幸せに暮らして、めでたしめでたし」
という話だった気がする。
しかし原典はそんなハッピーエンドではなく、
王様と3人の娘の関係の他にグロスター伯爵のエピソードも加わって
話がずっと複雑になっている。


"リア王"にも"オセロー"におけるイアーゴーのようなインチキな奴が登場するのだが、
騙される側の姉妹もそれなりなためか
"リア王"ではそうイライラさせられることはない。
結局誰も幸せになれないことやインチキな奴の改心が間に合わないことなんかのために、
四大悲劇のうちでは"リア王"が最も悲劇らしい悲劇だと思った。
個人的には"マクベス"がいちばん好きだけれども
いちばんディープなのは"リア王"だ。

リア王 (新潮文庫)

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