テネシー・ウィリアムズ「欲望という名の電車」
まあまあの名家に生まれて学校の先生をやっていたお嬢様が
実家がひっくりかえってしまったことなどなどをきっかけに
田舎町に嫁いだ妹の家に転がり込む話。
上に書いたマクベスなどのように
王様が云々などという頃よりずっと今に近い時代が舞台なだけに、
ブランチの見栄っ張りぶりや結末なんかは
シェイクスピアのそれよりずっと悲劇的に感じられる。
私としては年下の兄弟に対して偉ぶりたい気持ちも
わからないでもなく、正直言って相当に生々しい。
悲劇どころかある種の怖い話のように思えた。
もし、ブランチとスタンリーにフィリップ・マーロウのセリフ
If I wasn't hard, I wouldn't be alive.
If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive.
を伝えることができたとすれば、何か変わるだろうか・・・
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- 作者: テネシーウィリアムズ,Tennessee Williams,小田島雄志
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1988/04/08
- メディア: 文庫
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