アニー・エルノー「戸外の日記」
これもまた100円で買った。
フランス人の文章といえば"退屈で読んでいて眠くなる"、
という偏見を持っているのだが、これはアタリだった。
"日記"といっても個々の記事に日付が入っていなくて、
日記らしさは全然無い。
地下鉄やショッピングセンターでの風景を
文字でスケッチしたようなものと捉えた方が適切かもしれない。
ストーリー性も当然無いけれども、
観光地でないフランスの雰囲気(作中にはホームレスがやたら登場する)や
作家としての視点やを堪能できるのが良い。
ドライで落ち着いた文体も心地よい。
この本のような意外な掘り出し物を楽しむためにも、
GEOの古本コーナーはもっと上手に活用していきたい。
![戸外の日記 戸外の日記](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41KPSAD8J9L._SL160_.jpg)
- 作者: アニーエルノー,Annie Ernaux,堀茂樹
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1996/10
- メディア: 単行本
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